不思議な油
あるおじいちゃんの話
夫婦で、有料老人ホームに入居していた。
そのホームは、自室のマンションを持っており
独立した生活ができた。
奥さんは総合病院で師長などされ退職。
ご主人も公務員だった。
自宅はかなり離れた所にあるが
大きな家や土地があり
裕福な方達だ。
奥さんは80才代後半で腰痛のため
動かないでいて機能低下され
認知気味で、下肢は壊死状態となって
入院生活となった。
食事は飲み込みが出来難くなり
CVH(中心静脈栄養)で
調子はよければ、ゼリーが少しくらい食べれた。
食べるのが好きだが
食べてはいけないので
食べれない事が苦痛で、認知も加わり
ヒステリーを起こし
大声で暴言する人になっていた。
仕事時代とは別人だ。
奥さんの突然の死
奥さんが突然に亡くなられた。
その病院からの報告は
『 ご主人が面会で、お餅を食べさせて
喉に詰まらせて、亡くなられた 』
とのことだった。
『 やっぱり・・・』
ご主人は93歳、
認知が徐々に進行していたが
歩いて行ける距離の病院に
毎日のように見舞いに通われた。
何度、「 食べ物はダメです 」
と言われても
毎日のように、食べ物を運ばれた。
ある時、出くわしたスタッフに
あわてて、買い物袋を
背中に隠した。
「 今日のは何? 』
ニコッとして
「 焼き鳥 」
素直なので、すぐ白状される。
また、凄いのを食べさせていたようだ。
しかし、
ついにこんなことになってしまった。
お餅を詰まらせるなんて!!
夫婦2人が、認知なので
危ないとかという認識は全くない。
ある日のおじいちゃん
奥さんが亡くなられて2年くらい経っていたが
時間の経過がわからなくなって
妻が先月死んだというような状態だ。
自室で寝起きはできるが
生活全般に介助が必要になった。
何十本もの箱入りジュースを
2~3日で飲んだりもあった。
元々、エッチだったのか
すれ違い様に、女性スタッフのお尻に触る。
それでも
笑顔がよく、素直なので
周りに可愛がられていた。
高齢になると
子供時代のように
御菓子を沢山食べたがる人は多い。
食事もきちんと食べて
おやつも食べていたが
すでに、何年も
自室で何か作ると言うこともなく
食事は
スタッフの見守る部屋での食事になっていた。
青ざめたスタッフ
「 大変!! 」スタッフが慌てた。
「 ~さんが、冷蔵庫の奥にあったマーガリンを
全部食べてる」
いつのものかわからない
奥さんがいた時も
随分前から、自炊されてはいない。
何年もたったマーガリン
担当者も
冷蔵庫の奥に潜むマーガリンに気付かず
本人は、とにかく食べれる物というので
口にしたようだ。
その後、注意して
体調を見ていたが何事も起こらなかった。
マーガリンとは何者か?
腐らない油
スタッフが慌てたのは、
『 古いマーガリンの害 』
でお腹を壊すのではないかと言うことだったと思う。
なぜ、お腹を壊さなかったのか?
『 マーガリンは腐らなかった 』
のだ。
人が食べる物で腐らないと言うことがあるだろうか?
別名
『 プラスチック油 』
と呼ばれている。
マーガリンの話、あれこれ・・・
・マーガリンを陽の当たる外に出しておくと
溶けない、腐らない
・マーガリンを何日、外に置いておいても
アリコが寄ってこない
マーガリン、ショートニング等はトランス脂肪酸
マーガリン・ショートニングは
トランス脂肪酸
と言われるものだ
・トランス脂肪酸は生活習慣病のリスクを上げる
心疾患・脳卒中等
・悪玉コレステロールLDHを上げ
善玉コレステロールHDLを下げる
・全米ではすでに使用禁止となっている
(日本規制なし)
デンマーク・スイス・ニューヨーク禁止・規制あり
日本では、
スナック菓子・パン類・レストランメニューに使用されている
独特の味で、マーガリンを使っているものはすぐわかる。
チョコレート類、クッキー等
袋の裏を見れば、ショートニングがほとんど入っている。
私がトランス脂肪酸について知ったのは
子供の脳への影響が怖い話からだった。
私達の時代は、マーガリンの宣伝も激しく
使わない人は少なかったかもしれない。
ショートケーキの
ショートって、ショートニングのことだ。
貴方は知っていました?
私は事実を知った時
『 ええっ~!!」て驚きました。
今日は、トランス脂肪酸の簡単な話を書きました。
オイルの話は沢山あります。
またの機会に・・・